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青森に到着するや否や2番線の回送「はつかり」の編成を確認、この編成次
第によっては「はつかり16号」でおいかけないといけないからだ。編成は昨
日の「はつかり18/17号」と同じであることが判明、これで青森でひと息つけ
る。が、逆に「はつかり113号」の編成が未確認編成である可能性も高くなっ
た。
12時17分に回送「はつかり」が出ていくと、(クハネ583-25を後追いで撮影)
12時50分に「あおもり」が到着するまで小休止となる。北側のかつて連絡船
へ走った連絡橋ではなく、南側の連絡橋で改札へ、途中には弁当売り場があっ
た。
さて、昼食をと思いながら出てみると、立ち食いうどん/そば屋と弁当屋以外
に軽食を取れる店がない。「あおもり」まで30分ほどなので、駅を出てとい
うわけにもいかず思い悩む。結局またしてもホームまで戻って冷やしとろろそ
ばを食べることになった。^^;
さて、これからの予定を考えることにする。当初、編成の調査が進めばどこか
(苫米地か小川原あたり)で撮影でもとか考えていたのだが、現在青森は雨で
ある。これじゃ撮影もおぼつかない。「はつかり113号」をもう盛岡で 確認
するのは無理だが、「はつかり18号」に乗って盛岡へ向かうことも考える。と
いうのも、思った以上に汗をかいたので、できれば今晩家に戻って着替えたい。
最初「八甲田」で上って翌朝大宮で1番の「やまびこ」を考えていたが、多少
遅れても家で寝たいという気にもなってきた。そして、今日の下りの「津軽」
「はつかり81号」の編成も気になるのである。確認できるチャンスとして、や
はり家に戻ることに決意した。
さて、「はつかり18号」が入線する3番ホームには、すでに自由席に並ぶ人が
いる。これはその前に函館行の「はつかり5号」が入る為で、一瞬ドキッとし
たが、ほとんどの人が吸い込まれていった。 「はつかり5号」が自由席車のみ
ならず、指定席車にも立ち客を乗せて出ていった後、いよいよ「あおもり」の
到着である。秋田でちらと見た、大阪から長駆1000km強を走り抜けての到着
である。久しく原色を見慣れた目に、ライトブルーの車体が懐かしく感じられ
る。編成はB2編成、サロンカー入り3編成のうちの1つである。4番線へ入線
する。
到着した編成を眺めると、寝台は基本的にはセットされたまま、確か「日本海
51号」で運転された時は寝台の設廃を行なったはずなのに、今では省略されて
しまった様である。ただ、中にいくつか下段のみならず中段上段も畳まれて座
席に転換されている所も見られるので、要望によって係員が設廃をやっている
のかもしれない。(おそらく上りは最初から寝台が設置されているとは思う)
さて、そうこうするうち3番線に「はつかり18号」となる編成が青森区から回
送で入線してきた。本来なら485系の6連なのだが、多客期のみ583系の9連
が代走する。代走とは言え、583系唯一の定期(昼行)特急である。
1018M「はつかり18号」
↑盛岡
クハネ583-8
モハネ582-106
モハネ583-106
モハネ582-100
モハネ583-100
サロ 581-32
モハネ582-94
モハネ583-94
クハネ583-17
入線してきた編成を見てびっくり、なんと前日の「はくつる81号」の編成なの
である。私の予測では基地で寝台と座席の転換は行なわずに、寝台(夜行)は
そのまま検査の後夜行で、昼行は昼行で折り返すものだとばかり思っていたの
だった。青森区には現在9連9本の配置があり、昼4本夜4本の8本使用で1
本が検査中か予備だとばかり考えていたのだが。。。転換をやることで1本は
浮かせられることになるが、(それが583系の利点でもあるが)まさかそこま
でしないと賄えないほどではないと思い、いぶかしんだ。その答えはいずれ明
かされることになるのだが。
さっそく1号車(禁煙車)に乗り込む。更新車ゆえ窓が1重に変更され、ベネ
シャンブラインドが廃止になってカーテンがつくなどの変更の他、室内の化粧
板や仕切ドアなどが変更されている。便所/洗面所に関しては未更新のクハネ
583-1もこの更新車と同程度に更新されていることを知った。
取られる心配のない程度に荷物を残して再び車外へでる。向かいにはまだ 「あ
おもり」が停まっており、東西の583系の競演である。ホームがある為すっき
りと並びの写真は撮れないが、なんとか頑張ってみる。そのついでに北の連絡
階段を上ってかつて連絡船がいた方を眺めると、桟橋に集中する構内配線が見
事であった。しかし、今やそこから北海道へ渡る船はない。 雨もあがり、桟橋
の向こうに見える海も青さを取り戻しつつあった。
やがて13時21分になると1番線に盛岡からの「はつかり131号」が到着。期待
も空しく到着した編成はすでに前日に確認した編成である。ということは、「は
つかり113号」の編成が未確認編成であることは間違いない。さてどうしよう?
出発時刻が近づいてきたので車内に戻ることにする。やがてドアが閉まると13時
28分、定時に青森駅を出発した。
少し先発して出ていった「あおもり」の回送列車と構内を並走する。みとれてビ
デオに撮るのを忘れる。別れの合図か警笛を1声鳴らしてこちらは左へ、 向こう
は右へ別れていった。
構内を抜けるとグングン加速していく。さすがは特急列車、昔懐かしい速度感で
ある。思えば583系特急に乗ったのはと記憶をたどると、夜行では「金星」、昼
行でも「有明」のおよそ15年前にさかのぼることになる。^^; なんともはやずい
ぶん時間が経ったものである。
結構な速度で青森湾のわきを走り抜けていく、空は薄日がする程に回復してきた。
これだと撮影もできそうな気配ではあるが、もう今晩帰ることに決めてしまった
し、ロケハンができていない。それに「はつかり113号」の編成を確認しないと
いけないのだ。時刻表とにらめっこして出てきた結論は、一戸でとにかく撮影は
できなくても編成を確認する。その後「はつかり20号」で盛岡に行って「やまび
こ」で帰ることとした。
さて、速度もさることながら、やたら警笛を鳴らして走る。乗ったのが先頭車の
前から2つ目のボックスなので、余計聞こえてくるのだろうが、にしても警笛の
音が変わったのを感じる。昔は「ブヒ〜」とまるでブタの鳴き声みたいな音であっ
たが、(西日本は今でも変わらない)この車は「プワァ〜ン」と音色が高くなり、
耳あたりもよい響きになった様に聞こえる。
列車は浅虫温泉、野辺地と停車していき、少しづつ客を拾っていく。先頭車の乗
車率はボックス当たり2〜3名と70%ほどの乗車となってきた。流れとしては逆
向きであるが、まずまずと言った所か。車窓を眺めつつ、適当な撮影地はないか
のロケハンをする。明日の予定はまだ決めきれないが、天気さえよければなんと
か撮影してみたい。青森〜盛岡間はSL時代から有名な奥中山を始めとして、八戸
や浅虫温泉辺りなど、よく見かける撮影地は多い。
実際の所交流電化の特徴としてか、架線柱は門形ではなく、また、単線を線増し
ていることもあってか上下線が多少距離を置くことも多いので、光線の加減でど
こでも撮影には困らないようだ。
しかし、駅間が長く、また普通列車の需要も少ないこともあって、特急停車駅以
外でのアクセスはよろしくなさそうだ。調査と撮影を並行して行なうには無理が
ありそうだ。また、午後の下り列車は青森付近で順光になるが、以外は苦しいの
も問題になりそうだ。
青森を出て1時間弱、次の停車駅三沢も近い。三沢の1つ手前の駅小川原の三沢
寄りに小川原湖バックまたは跨線橋からの俯瞰で鉄道ダイヤ情報で紹介された撮
影地がある。その小川原を通過する手前、「え?」と思う様な光景に。
撮影地が紹介されているのは小川原の三沢寄なのであるが、青森寄りにも似たよ
うなロケーションになっているのである。まったくもって不思議であった。
三沢では十和田観光電鉄との接続であるが、残念ながら姿を見ることはできず。
さらに進んで八戸の手前では左側にかなりの貨車が(廃車疎開留置?)半ば荒れ
た操車場跡?に見えた。
八戸を出るとしばらく今まで南東に進んでいた線路が南西に下る様になり、苦米
地付近などの撮影地になる。ここはむしろ朝の下り「はつかり」などの撮影向き
の様で、午後の上り(例えば今乗っているこの列車)なども順光にはなるが、無
理でここで撮る必然はなさそう。そして三戸、二戸と停まると次は「はつかり113号」
を迎えるために下りなければならない一戸だ。青森を出てから1時間半、列車は
定時に到着。1号車で下りたのは私1人だった。
さて、迎え撃つ「はつかり113号」をどう捕えるか?調査もさることながら、場
合によってはできる限り形式写真も撮りたい、できるなら先ほど見た八戸の様に
上りの待避があって、下りとはホームが対向していてくれればと言う私の希望は
あっさり打ち砕かれた、旅客用としては上下共通の島式が1つだけという小さな
駅であったからだ。これでは少なくとも編成が未撮影の編成でないことを祈るし
かない。
その代わりというかなんというか、盛岡方は右にカーブしていて、内側に架線柱
がなくすっきり抜けているというロケーション。これなら逆に編成としての撮影
には好条件である。さっそくホームの端に陣取る。
およそ15分経って前座:-) の「はつかり13号」が来る。やってきたのは更新車の
3000番代の8連、キセノンランプが小型ながらまぶしい。列車の風圧でビデオカ
メラの位置を補正していたタオルがレンズに被さる。^^; あわてて直して押さえる。
通過後、来たる本番に向けてビデオの(タオルを含めて)位置直しや、置きピン
の位置を変える。また、この頃には薄日が差してくる様な状況になった。アスティ
アに交換を考えたが時間と撮影枚数を考えてやめにした。 そして5分後の15時26
分、本番の「はつかり113号」が姿を現した。こんどはさっきよりもうまく行っ
たと思う。ただ、途中まで風圧を押さえる方に夢中で編成確認を忘れる。^^; 8/1
に天理臨に入っていた編成であった。(後でDVの映像で確認できたこともあって
助かった^^;)
さて、今度は「はつかり18号」の後を追ってくる先ほど青森で見た編成の回送だ。
一度改札を出て線路沿いの道を歩き、ホーム端から見て目と鼻の先の位置まで来る。
架線柱は逆サイド片持ちなので関係ないのだが、通信ケーブルが邪魔でアングルが
難しい。一生懸命フレームを考えていると、地元のおじさんに声をかけられる。応
対するうち時間になり、構えて迎え撃つも。。。
しまった、あろうことかフィルムの巻き上げを忘れるという大チョンボで不発に終
わる。まぁ、いいアングルでなかったしとあっさり諦める。
慌てて駅まで戻って「はつかり20号」に乗車。ほぼ満席に近い状態だったが なん
とか座る。改めて485系の座った位置の低さ(窓の高さ)を実感する。
撮影ポイントのロケハンが583に比べてやりにくいこと。半ば諦めつつ眺めるうち、
寝不足と本日の調査がほぼ終了した安堵からかウトウトしてしまい、 気がつくと終
点盛岡も間近となっていた。擦れ違う青とクリームのボディ、「はつかり18号」の
折り返しの「はつかり17号」で、盛岡に到着しても先ほどの折り返し「はつかり119
号」となる編成がいない。しばらくして後、4番に入線してくるのは先ほどの583
系の回送編成。「ありゃ?」と思ったら途中岩手川口で追い抜いていたみたいで。。。^^;
さて、予定を変更して急いで東京に戻る。とは言っても「はくつる81号」の入線ま
でに戻ればよいわけで、時刻表をめくる。臨時の「やまびこ・こまち26号」がある
が、上野着が早すぎる。その後にも臨時の「やまびこ148号」があるが、これだとそ
の後の「やまびこ・こまち6号」に抜かれることになる。
そう、この列車は5月に秋田から乗った列車でもある。これだと「やまびこ」編成は
E2'編成だしということで、この列車に乗ることにした。
時間があるので盛岡駅(前)のデパート内の土産物屋や食堂が並ぶ店内をうろつく。
わんこそばには時間が足りないし、夕食に冷麺というのもぞっとしないので、再び見
送る。(何しにきたんだか)で、さんざ回ったあげくにやっぱり駅弁だね(爆)と、
鮭はらこめしを買う。その後新幹線ホームに向かう。
新幹線ホームにはまだ先発の「やまびこ148号」もまだだというのに、すでに「やま
びこ・こまち6号」に並ぶ列が見える。200系だと「やまびこ」が10連なのに、E2'
だと8連なので並び位置が2両分ズレていて、自由席車も1両少ない。荷物を置いて
暑いので冷房のある待合室に入る。
にしてもこのTシャツ、 少なくとも臭いを嗅ぎたくないほど汗を吸っているなぁ。。。^^;
列車を待つうち、隣ホームの「やまびこ148号」が乗車率50%位ででていく。 E2'に
乗る理由がなければ、そっちで行きたい誘惑に負けたかも。
さて、入線する11番にはずっと回送になる200系が停まっている。しかもホームがと
ても暑い。理由として新幹線の空調の発する排気熱がよけいにホームを 暑くしている
のだ。(新幹線ホームの多くは東京の様なオープンではなく、屋内にホームがあって
熱が抜けにくい)乗車中は快適にしてくれる空調も、列車を待つ人にはとても迷惑に
なることを初めて認識した。
やがて回送が出ていき、およそ15分程前になってやっとE2"系が入線してきた。 何度
か目にはしてきたE2'系だが、やはりこれを新幹線と呼ぶにはデザインの違いが抵抗感
を呼ぶようだ。
到着してすぐにドアがあき、車内に乗り込む。E3と共通な所を随所に感じさせる車内
だが、やはり母体は300系なのか、いや、航空機なのかというのが正解であろう。E3
ほど無骨ではないが、E2'にも間接照明の所の構造が不可解なデザインになっている。
シートはE3ほど派手ではない気もするが、にしてもシートバックが立っているし、新
型がよくなったという印象を受けない。一番いいなと感じたのは100系で、これはそ
れまでが長かっ たこともあるのかもしれない。
待合いと一緒になった売店でも売っている(でもちょっと高い)銀河高原のビールを
買って再び乗り込む。フル規格だと海側が3列なので、どうしても2列の山側に座る
ことになる。
やがて時間となり発車。この間と同じく滑るように加速していきやがておそらくは最
高速の275km/hで疾走していると思う。300系「のぞみ」と比べて乗り心地は格段に
よいことは前にも書いたが、今回もやはりヨーイングが気になった。
弁当を平らげ、ビールを飲んでいい気分でウトウトしているとあっと言う間に大宮へ
(途中の停車は仙台のみ)。この列車は上野通過なので、大宮で乗り換える。
大宮で下りて、最初は「なすの258号」に乗り換える予定だったが、間に「あさひ334
号」があったのでそちらに乗車。今回唯一の上越新幹線乗車である。:-)
こちらも7割近い乗車率(「こまち」を除くと東北よりも上越の方が乗車率がいい?)
で、20分ほどで上野地下ホームに到着した。
前日「津軽」で発ってからおよそ22時間ぶりに再び上野駅の地平ホームで583系を待つ。
やってきた8001Mは更新車編成。どうも集中的に(寝台)特急に更新改造車を投入し
ているようだ。今日の運用を見るかぎり明日の1018Mでも確認できるはずで ある。
編成を調べていてびっくり、なぜかモハネ582-12だけが両サイドとも切り抜きナン
バーではなく、白ペンキ書きになっていたからだ。なにかで剥がれたにしても、普通
は直すと思うのだが。。。相方のモハネ583-12は通常の切り抜きナンバーのままな
のがまた不思議である。しかし、クリームに白は見にくい。せめて黒かあるいは窓回
りの青ならまだしもと思った。
8401Mの方は未更新車だった。こちらは昨日の編成と交互に専用に運用に入っている
ものと思われる。幸いにもすでに撮影済の編成であった。
さて、確認を終えて東京から東海道経由で帰宅する。明日も早いので荷物の整理だけで
フロに入って着替えて寝る。たった1日離れただけだがフトンで寝るのは楽だと思った。
(歳か^^;爆)
(1997年8月9日 記:たいちょ〜)